うまくいかないならちょっと遠回りがいいみたい

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今回は腕の動きについてギタリストとレッスンした時の一コマです。

腕の可動域や関節や筋肉のことなども必要な情報でレッスンでもよくお伝えするんですが、気になっているところを直接アプローチして変化させるのではなく、ちょっと遠回りに感じるけど根本的な動きに注目しています。

 

情報を集めよう

右手のピッキングを速くしたい。

イスに座ってる状態で、16分音符で上下に弦を弾くわけですが、これがやりたい速さだと安定しないとのこと。

実際に弾いてもらい動きを見せてもらい、

「今日はどうでしたか?」

と質問してみると、うまくいっていないと返事がきました。

この質問を僕は大切に思っています。

いつもできていないというのはあまり信用していません。できてる時もあるし、できない程度も弾く度に異なるからです。それと今弾いたことに対しての体験を言葉にしてもらうことに意味があるんです。

自信がない時って、知らないうちに過去や未来を予測した言葉を使ってしまっていることもあるんですよね。僕が見えていた動きを、生徒さんはどう感じているかも知りたいですしね。

1人で練習する時も、毎回新鮮な気持ちで判断するために有効な質問なのでぜひ使ってみてください。

さて、うまくいっていないのであれば、僕が見えていたことはもしかしたら役に立つかもしれない。

 

うまくいかない時はちょっと遠回りしてみる

まずは弾くのをやめる!

最初に見えた動きは弾き始めようとした途端に、少し頭を前に突き出すようにされ弾き始めてもその場で頭を固定されてました。

普段しているとすれば、電車でスマホのゲームをしていると画面に吸い込まれているような動きですね。

今回の場合は、右手を速くしなきゃって気持ちが強くなっているのかもしれないし、しっかり見ようとしすぎたのかもしれません。

頭を動けるようにすることで、カラダは動きやすくなるので、頭を前に突き出してその場で固定する動きは減らしてみるとどうなるかが試してみたい提案でした。

という提案の中で、まずはギターを弾くのをやめてもらいました。

でも!

まだカラダは弾こうとしている戦闘モード!手は動くのをやめただけで、頭は前に出したまま。このままの反応だとまた弾き始めると同じような結果になりそうです。

なので、

・ギターは脚の上において軽く手で支えておく。
・弾こうとするのをやめる。
・演奏する座り方ではなくていつものようにイスに座る。

本当に弾くというのを諦めてもらって、ただ座ることにしました。

そうすることで、ギターに釘付けになっていた視線が和らいで首の緊張も減って、ふぅーと呼吸が入りました。

これでスタート地点に立つ準備ができました。

 

いつもと違う始め方をしてみる

さてスタート地点に来ましたが、ここから何もプランなく始めるとまた弦をのぞきこむように頭を前に突き出しそうになります。

いつもと違う始め方をするためにはまず、

「最初に必要な動きはどんなことか?」

今回は弦を見ることから始めるようにしました。ほかにも左手をどうやってネックにも持っていくのかを選ぶこともできますね。今はふぅーっと息も入って周りも見える状況から、弦を見るとすればまずカラダのどこを最初に使うのか?

見るなので、「眼」ですよね。

 

見る時のポイント!!

眼→頭→首の順番
「眼が先に動いてからそれに頭がついてくるようにする」


 

そもそも眼だけで見える範囲はどれくらいでしょう?

正面を見て、上を見たり下を見たり右や左も見てみましょう。けっこう広い範囲を眼だけの動きで見ることができるもんです。

では弦を見るために、顔は正面を向いているところからスタートします。そこから眼だけで下を見れるとこまで見ます。この時、限界を試すのじゃなくて楽に見れる範囲まででOKです。

これで十分な場合もありますが、もう少し見たいなら軽くうなづきます。

少しうなづいただけで十分弦は見れてますよね。

ギターじゃない人は譜面を見る時やスマホ、読書で試してみてくださいね。

 

今回のまとめ

こうやって見るという動作でも眼+頭+首を同時に動かしてしまいがちなのを一つずつ順を追って動いてみました。

そしてカラダはつながっているので直接的に腕にアプローチするのではなく、身体の基本である「軸」に近いところから考えてみることがすごく大切です。

いわば、急がば回れ作戦!!


具体的にプランを立てて動いた結果、頭を前に出してしまうクセは起きなくなる
んですよね。

 

動けない状態から解放されて、首は楽になります。首が楽になると、背中も動きやすくなります。背中には腕の筋肉がたっぷりついているので、腕も動きやすくなるわけですね。

 

あ、そうそう生徒さんにその流れでもう一度弾いてもらうと、16分音符がキレイにやりたいテンポで刻めるようになりました。この後に腕の可動域や回転の話しをするとより一層うまくいきました。これはまた別の記事で紹介させてもらいますね。

 

しかしカラダが楽になればすんなりできてしまうのかというとそれだけではありません。それまでに試行錯誤して練習して取り組んできた経験があるからこそです。練習なしでうまくなるものではないですよね。練習の時からこういったカラダのデザインに合った方法と一緒に取り組めば効率はあがり、練習時間は短縮することはあり得ます。

カラダには優しいつき合い方は知っていると得することばかりです。
この生徒さんはギターレッスンで前よりスムーズになってると先生に言われたそうです。こんな瞬間がうまくなってるんだと実感できるもんですよね。

さっそくこのレッスンの次の日に連絡をくれて、すごく嬉しそうだし前向きなメールでした。僕も嬉しくなりました。

身体が動きやすくなる結果、自分の可能性が見つかってまだまだうまくなれるかも!?って感じられるようになると、早く楽器が触りたくて仕方なくなります。初心者の頃に戻ったようなワクワク感が得られますね。
いやーいつも思うけど、こんな有意義な仕事ができて幸せです。ありがとうございます!!

 

過去記事にも眼の使い方について好評いただけた記事があるのでぜひ合わせて読んでみてください。実験もあるので試すと違いが分かりますよ!

過去記事→「眼の使い方で演奏が変わる!知っておくと便利な2つのこと」

 

ちょうどこの記事を書いてる時に、教師仲間の腕と手の動きトレーナー中條マキコさんが似たような記事を書かれていました。
僕とは違ってとても具体的な洞察ですごく見応えあるのでぜひ読んでみてください。

中條マキコさんのブログ「楽器を見る。目の使い方を見直す2」

 

山口裕介 USK


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この記事の著者

USK 山口裕介BODYCHANCEアレクサンダーテクニーク教師

1980年生まれ 大阪府出身

BODYCHANCE
教師養成コース担当
アレクサンダーテクニーク教師
大阪芸術大学 舞台芸術学科 非常勤講師 

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教師プロィール

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